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2013/02/02
Weekend Theater ID:871

おはよ~。

春の予感。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


新シーズン
伊集院 涼子シリーズ ハイパー

官邸のホームページをターゲットにしたサイバー攻撃の予告があった。
官邸は総務省と防衛省に連絡。その対策の提案を仰いだ。
防衛次官「アメリカの情報筋から、ある日本女性の名が挙がった。
     皆さんも名前は聞いているでしょうあの女性だ。」
総務高官「ほう・・いよいよお目にかかれるのか。」
官邸次官「・・伊集院涼子・・。」

(涼子君。防衛省からお呼びだ。今回は官邸に関係があるらしい。
 宜しくたのむよ。)
迎えに来たリムジンの窓越しに、市谷新庁舎の広いランウエイから
見える要塞のような建物を眺めながら、「防衛省」とは似つかわし
くないかも知れないアイシーカラーのワンピースとスカイブルーの
シャギーニットのジャケットに包まれて、涼子は社長の言葉を思い出
していた。

防衛次官「涼子君、我々のサイバーテロ対策室の責任者、武藤啓祐君
     だ。早速だが、取り掛かって欲しい。」
涼子は武藤が用意した端末に向かうと、無言で仕事を始めた。しばら
くコンソールに向かっていた涼子は『ほっ』と一つ深呼吸をし、控え
室にいた武藤を呼んだ。
武藤の後ろには対策室の面々と、高官たちが、まるでスターを囲むよ
うに集まった。
「さて、いただいた予告メールを解析しました。送信先をトレース、
何処かのトロイの木馬からでしたが、その制御命令を解析して、攻撃
の『くせ』を分類し、良く検証しました。攻撃パターンは単純でした
。Dos攻撃に近く、大量のファイルを目的のサーバーのポートへ投げ
込んで、ネットワークをダウンさせようと言う、よくある陳腐なもの
でしたが、一つ難しかったのは、Dos攻撃なら意味の無い信号ですが
、意味のあるデータを送り続けるので、サーバで防ごうとすると、他
のネットワーク上の意味のあるデータまで防いでしまう所でした。」
皆、涼子の言葉に固唾を呑んだ。武藤が待ちきれないように聞いた。
「で、解析できたのですか。」
「ええ。もちろん。それで、ご許可はいただかなかったのですけど、
『梵天』の一部プロセスをゴミ箱に使わせていただきましたわ。あ
れだけのスーパーコンピュータですもの。使用率からみて余裕でし
たから。」
「え!試運転中のわが国最高峰となる『梵天』の存在を知っているの
か!しかも中に入れたんだな!なんという!で、解析結果は。なんの
ファイルが攻撃に使われているんだ。」
武藤は色めきたって、興奮をおさえられないようだった。涼子がテロ
リストかの様に、ちょっと詰問口調になった。
「ふふふ」
そんな武藤に涼子はいたずらっぽく笑いながら言った。
「写真でした。サイババの。」
全員が大きな声で叫んだ。
「サイババテロ!」


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