1998/01/16
Weekend Theater ID:79
さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。
霊感刑事
有栖川 公司
第二回
松濤の高級レストラン、「シェー・マッツァオ」の
VIPルームで汚職事件の重要参考人である総会屋が殺された。
警視庁特務刑事 有栖川 公司はそのレストラン
の2階にある現場のVIPルームにいた。
「オーナーの話しによると、害者は食事の後一人にしてくれと、
誰も部屋に入れなかったそうです。閉店時間も過ぎて
いたので、従業員は全員オーナーも含めて1階の厨房で片付けを
していたそうです。全員が同じ証言です。」
先に来ていた所轄の刑事が説明した。
「すると殺された時間には誰も2階にいなかったということか。」
公司は顎をなでた。
「ここの二階はこの現場のVIPルームしかありませんから、
そういうことになりますか・・・。ただ、女性と男性の給仕が
ひとりづつ手洗いに立ったそうです。ですがふたりとも2階には
行っていないと証言しています。」
「ふむ。ふたりに会ってみよう。呼んでくれたまえ。」
その刑事は女性と男性の給仕を連れてきた。彼等は口々に言った。
「私は2階へ行っていません!」
「俺だって行っていません。」
有栖川は右手の人さし指と中指を額にあててしばらく考えていたが、
やがてパチンと指を鳴らし、その指で男性を差して叫んだ。
「私の霊感が働いた!
君は『ウェイッター』!」
※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。