1999/09/24
Weekend Theater ID:168
さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。
ハードボイルドOL
伊集院 涼子シリーズ
第48回
「嵐」
涼子は緊張した空気に包まれた、
NASAの気象センターにある大きなスクリーンの前にいた。
そこには東海岸を飲み込むように張り付いたハリケーン
「フロイド」の異様な姿が写し出されていた。
台風の目に向かって飛行している物体が、
小さな点滅を繰り返していた。
「涼子、その無謀な野郎の身元が判った。
大型のハリケーンばかり追いかけている
大きな気象マニアの団体、コード・ワンの会長、
ケニース・ウイリアムだ。野郎、成層圏近くから
フロイドの中心に近づきながら、暗号を使って
会員全部にデータを送っているらしい。
涼子、暗号に割り込んで警告できるか?」
テロを警戒して同席しているペンタゴンのドール議長が涼子に聞いた。
「ええ、このタイプなら簡単ですわ。」
涼子がキーを打ち始めると、スピーカーから
鮮明な音声が流れた。
「・・・おやおや。NASAからのコールとは光栄だね。
・・・でもちょっと今忙しいんだ。もうすぐ目なんでね。」
「ミスター・ウイリアム、警告します!今すぐ
そこから離れてください!フロイドが上陸したら、
風向が予測できません!危険よ!」
「・・・おや。美しい声だね。ケンでいいよ。
・・・・もう少し待ってくれ!上陸まで2分程
あるだろ!ミズ・グッドヴォイス。」
「違うわ!ケン!後1分!すぐ上昇して!危険よ!」
「まって!もうちょっと!」
「後30秒!急いで!」
「もう少し!」
「ハリー、ケン!!!」
※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。