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2002/09/20
Weekend Theater ID:324



おはよ~。

本格的な秋の到来です。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


その小さな南部の田舎町にある警察署の、
少し軋む埃っぽい入り口を入ると、
南部訛りの大声が聞こえて来た。
特務捜査官ジェニー・オコンナーは、
相撲レスラーのような腹をした、
バッジがボタンほどに見える大男の
巡査の前に座った、その大声の主のじいさんを眺めながら
CIA長官の言葉を思い出していた。
(オクラホマの田舎町に、炭疽菌をばらまいている
ばあさんがいると、現地の警察署から連絡があった。
真偽を確かめて来たまえ。)
「だからうちのばあさんと来たら、何すっか分かんねェ。
何度も言ってっけど、ほんとに炭疽菌ばらまいてくるって
出かけたんだってぇ。あん?どこで手に入れた?そんなこたぁ
知るけぇ。ばあさんなら大統領のプレッツェルだって手に入れらぁ。」
じいさんは疲れる様子もなく大きな声を出し続けていた。
電話がなり、巡査はほっとしたような顔をその男に向けながら
受話器を取った。
「なに!オクラホマシティーで見つかったって?で、被害は!
え?なんだって?…ああ…うむ…なんてこった…。」
体つきに似合わない甲高い声が次第にため息に変わっていった。
受話器を耳から離し、目をむいて巡査を見つめるじいさんに向け、
ゆっくり左右に顔を振るとジェニーに向き直り、受話器を持ったまま
両手のひらを上に向け、肩をすくめて見せた。
「オクラホマシティーのJCペニーで買い物しまくっている
ばあさんを保護したよ。ばらまいていたのは『たんす預金』だ
そうだ…。」


※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。
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