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2011/10/23
Weekend Theater ID:805

おはよ~。

暑いんだか寒いんだか・・。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


セオドア・ドーレンは亡命先へ密航している、狭く暗い貨物船の片隅
で中東での人生を思った。小さな痩せた狭い畑で、王族の重い課税に
反発し、若い仲間と起こした革命は、世界の時流に乗り、あっという
間に彼と仲間を権力と駆け引きの世界へ放り込んだ。
しかし権力には強い魔力があることを、彼自身が民衆に追われる立場
になってはじめて深く実感した。恐らく彼が追ったかの王族も、亡命
途中で今の彼と同じむなしさを思ったに違いない。
「お前は文才があるだろ?亡命先で俺たちが成し遂げようとした革命
をぜひ本にしてくれ。俺たちが起こした革命は、本当は美しい理想が
あったってな。」
仲間の一人が言った。セオドアは独り言のように言った。
「政府として権力を得てからは・・力に任せて・・理想など現実させ
ようと努力もしなかったじゃないか。だからこの船室に隠れる事にな
ったんじゃないのか・・。
そうとも。もし本にするとしても、俺は俺たちの革命を美化などしな
い。そうさ。・・嘘など書くめい。」


※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。
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