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2019/02/01
Weekend Theater ID:1182

おはよ~。

如月。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


エスパー坊主 法然


文化財に指定されている旧家のお屋敷に、
霊が住み着いていると噂されたいた。
泰然はその法力を買われて除霊を国から依頼された。
泰然は法然を供に、問題の屋敷へやって来た。
門から良く整備された前庭の踏み石を渡り、
大きなお屋敷の、母屋の屋根の美しい曲線が見え始めた頃、
霊気を感じた泰然は立ち止った。
「成仏に迷っている霊が、この世にとどまるためには棲家が必要だ。
だからこの建物のどこかを棲家にしおておるはずじゃ。
そこを浄化すれば、その霊に成仏の機会がやってくる。
法然、この建物のどこかわかるか。」
「はい。お師匠様。左の奥にある壁の向こう側の部屋でしょうか。」
「うむ。霊視ができるお前を連れてきて正解じゃな。いくぞ。」
泰然と法然は速足になった。
「失礼する。」
二人はぽかんとしている出迎えの管理人や文化財監査官
の横をすり抜け、法然が見た壁の裏側の部屋へ直行した。
二人は障子を開け、昼なのに薄暗い部屋に踏み入れた。
普段霊視はできない泰然にも、その強い霊気が
人の形に見えるほどだった。
「法然、棲家を聞くのじゃ。この部屋が
棲家でなければ浄化しても意味がないからの。」
法然はしばらく黙想して言葉に念力を込めた。
時空を超え、霊に言葉を伝えるには最も
効果的だった。法然は霊に向って言った。
「あなたの棲家はここか?」
霊はゆっくり手のようなものを伸ばし、
その部屋の隅を指した。
法然は泰然にそのことを伝えた。
泰然は毅然と言った。
「その隅がすみか。」






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