2019/12/27
Weekend Theater ID:1229
おはよ~。
本年最終です。
さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。
少し周りが曇った窓から、
リュックをしょった暗めの若者や、
どこか埃っぽかったり、変わったロゴマークやフォントの
文字が並ぶ服を着た、たぶんアジア人らしき人々で
込み合っている秋葉原電気街の停留所を出ると
渋い声がバスの車内に響いた。
「次は、万世橋に止まります。」
録音が普通なこの頃では、
運転手の生アナウンスは珍しかった。
東大正門前に向かっていたゆりとさきは、
寒い日のバス独特の湿気と匂いに響く
低音のバイブレーションに
目を瞑って心地よく揺れた。
「なんか、いい声だね。」
「うん。なんか渋いね。」
「次は何処だっけ。」
「えっと・・、次は・・外神田?」
その時、万世橋を出たバスの車内に
渋い声が響いた。
「次は、ひょ、しょ、しょとがんだ。」
二人は顔を見合わせた
「そうとうかんだ!」
※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。