2024/06/14
Weekend Theater ID:1462
おはよ~。
急に真夏日。
さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。
「世界はあなたを待っている。」
西園寺 愛シリーズ
第十五回
「影武者」
愛の務めるユニバーサルのセキュリティ部門には、
実働調査を担う「Real World Investigation」という
部署がある。通称RWIは、仕事の性質上業務内容の公表は無く、
表面上マーケティング調査ということになっている。
部署のリーダー、上尾元親は愛のチームと会議室にいた。
部長の戸田が話始めた。
「偽サイトに自社の会社情報を勝手に使われ、
偽サイトで買い物した客からクレームが殺到する
ケースが頻発している。我が社のクライアントから、
調査と対策が申し込まれ、調査部門の西園寺君を
中心に偽サイト運営の特徴などを調査して貰った。
西園寺君、詳細を。」
「私たちが偽サイトの運用パターンや通信等を調べた所、
一人の中心人物に行き当たりました。彼が今回の一連の
偽サイト詐欺を指導している大元締めで間違い無いと思われます。」
会議室のディスプレイには紺色のポロシャツを着た、
少し腹の出た男がゲーム椅子に座っている少しボケた
写真が映し出された。
「おやおや、顔は写ってないんだね。」
上尾は顎を撫でながらつぶやいた。
同席しているモニカが愛の後を続けた。
「男の名前は『斎藤義一』。界隈では『ギッチ』と呼ばれています。
残念ですが、カメラのハッキングはここが限界でした。
しかし、通信をたどっておおよの拠点を特定しています。」
ディスプレイの地図にマークが示された。
「さすがです。後はお任せを。」
小さくそう言い放って上尾は消えるように席から居なくなった。
翌日、部長から愛のチームに報告があった。
「上尾のチームが斎藤を発見、私人逮捕したが、
警察で『ギッチ』と呼ばれる斎藤とは別人と判明した。
つまりそいつは偽斎藤だった。」
※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。