2019/08/09
Weekend Theater ID:1209
おはよ~。
立秋を・・過ぎた気配は
どこへやら。
さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。
「世界はあなたを待っている」
第九回
「世界企業」
世界情勢はいろいろきな臭くなり、情報戦が始まっていた。
ユニバーサルのセキュリティ部門では、
資金面のハッキングに特に注目していた。
情報そのものはフェイクな物が多く、
裏をとるのは困難を極めるが、
軍資金の流れは裏がとりやすい。
特に何処が戦略的な準備を始めるか、
わかりやすかった。
課長の白土がモニターしていた画面を愛とモニカの
サブディスプレイへ回しながら言った。
「グーグルのバーミューダ法人が狙われているぞ。」
モニカがサブディスプレイを拡大しながら言った。
「まさかITの巨人に挑んでる奴らがいるの?」
白土がインカムを手で覆いながら小声で言った。
「ファイブアイズの報告では、またクラウドホッパーらしい。」
「まあ。狙いは税金回避をした利益を最終的にプールして
いるいわゆるグーグルのキャッシュボックスね。」
愛はあきれたように言葉にため息が混じった。
「ああ。世界的にグローバル企業の税金回避の仕掛けは問題に
なっているからな。世界企業ならぬせこい企業だってね。
中でもグーグルの
『ダブル・アイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチ・サンドイッチ』
はアイルランド・米・オランダ・バーミューダの違った税法を泳ぎ回る
Migratory Money(回遊通貨)といわれる法律的には巧妙な仕掛けだ。」
白土の声はきっぱりしていたが、感心するというより嫌悪がまじった。
「ワーロックはそこに目を付けたのね?確かに
合法ぎりぎりな黒よりのグレーはいただけるわね。
発覚して訴えるにしても多国籍過ぎてどこも取り合わない。」
冷静な声の愛に続いてモニカがポツリと言った。
「しかし良くMigratory Moneyなんて思いつくわ。」
白土が独り言ちた。
「お金グールグルだな。」
※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。