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2020/03/13
Weekend Theater ID:1240

おはよ~。

気温乱高下中。
ご自愛ください。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。




ウラジミール・ストコフと4歳になる娘のアナスターシャは、
ロシア全国の小さな都市を旅して歩く大道芸人をしていた。
父子には秘密があった。
キエフ郊外の小さな田舎の村で生まれたアナスターシャは、
生まれた時からサイコキネシスの能力があった。
寝かせたベビーベッドの上空に、
お気に入りのおしゃぶりやガラガラを浮かべて
回して喜んだりしていた。
だが人と違う能力を持つ娘を、村人は恐れた。
親にとって、少し人と変わっていようと
わが子への愛情は少しも変わらない。
だからこそ人々の恐怖がわが子に危害を加えないように
守らなければならない。
ウラジミールは娘が自分の能力とこの社会の共存を
理解し、その能力を生かせる事ができるまで
体の弱い母親を残し、村から出て旅をする決断をした。
旅の糧にマジックショーと称してアナスターシャが
喜ぶ能力を使った遊びを路上で演じて投げ銭を稼いだ。
(マジックなら皆怖がらない。)
アナスターシャも人々が何を喜ぶか分かってきたようだった。
ある日、ある街でショーの準備をしていると、ブラックスーツを着た
厳つい3人の男たちがウラジミールに話しかけた。
「私たちはある政府機関の者だ。エスパーが居ると聞いて来た。」
ウラジミールはピンと来た。ロシアの超能力開発機関に違いない。
兵器としての超能力を開発する政府機関があるという噂は聞いていた。
娘を取られては大変だ。
「いえ、ただのマジックショーですよ。みな種があります。」
「・・・ほう。では今その娘が手のひらから浮かせている縫いぐるみは
どんな仕掛けだと?」
ウラジミールがはっと気づくと、アナスターシャが熊のミーシャを
満面の笑みで空中に浮かせていた。ウラジミールは熊をつかんで
アナスターシャを引き寄せると、慌てて言った。
「み、見事でしょ?娘は才能のあるマジシャンなんですよ!」
もう一人の男が懐から計測器のような物を取り出すと、
話していた男に見せた。男は驚いて叫んだ。
「まじじゃん!」



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