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2021/02/05
Weekend Theater ID:1287

おはよ~。

目覚めよ世界。


さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。




老舗の和菓子店「ねこや」の18代目当主
加藤源蔵は息子を19代目として認め、
自分は隠居を考えていた。
「お前の実力を見せてみろ。」
源蔵は息子の源太に「古代」
を表現した新作を考えさせた。
「これにございます。」
源太が緊張しながら差し出す三方には
鈍色の素焼きに敷かれた和紙の上に、
巻貝のような螺旋に形どられた
ごく淡い桃色の菓子があった。
「ふむ。『菊石』かな?」
「はい。化石のアンモナイトを
形どりました。」
源蔵は素焼きを持ち上げ眺めると
また置き直し、菓子楊枝で小さく
切って口に運んだ。
「すあまかな?」
「はい。」
源蔵は再び素焼きを持ち上げると
切り口を横から眺めながら言った。
「あんもないと。」



※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。
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