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2000/08/11
Weekend Theater ID:214

おはよ~。

暑い日が続きます。
御自愛ください。

さて、今週もいよいよ週末、
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
御存じ金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


その老人は6歳の時に体験した
神秘的な情景に一生を捧げていた。
その時彼の前には確かに「神」がいた。
光り輝く背景の中、シルエットで
手招きをするその「神」は、
唇を動かすことなく彼の脳に直接
語りかけてきた。
「我は生ける神なり。我の元へ出でよ。
永遠をそなたにさずけん・・・。このパピュルスの
草の紋章を目印となさん。」
彼の二の腕には唐草のようなあざができた。
それ以来、彼にとって60年の歳月はすでに
永遠に思えた。だがついに彼は
ここエジプトのルクソール郊外の砂漠に、
彼の二の腕と同じ紋章を持つオベリスク
(門の脇に立つ石の柱)を見つけた。
「おお!神よ!ついにあなたの神殿に
たどり着きましたぞ!」
彼は入り口をまっすぐ迷うことなく進み、
ついに至聖所と言われる神の居室に着いた。
そこにはパピュルスの紋章の着いた大きな椅子に、
干からびたミイラが座っていた。
(時がたちすぎましたか・・・)
がっくりと両膝をつき、うなだれた彼に
なんとミイラが語りかけた。
「ここは神のおわす場所ではない・・・」
彼は驚きにみちてつぶやいた。
「あれ?しんでんじゃないの?」


※実在の人物、団体、事件、商品とは関係ありません。

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