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1997/03/14
Weekend Theater ID:35

お待ちかね、一服の清涼剤。
ご存じ金曜ホラー劇場。
お楽しみください。

ハードボイルドOL
伊集院 涼子シリーズ

第14回
「給仕」

サー・オッペンハイマーがいよいよ帰国するという日、
レディ・オッペンハイマーが日本まで迎えに来た。
彼女は大変気位が高く、サーも持て余す程の我儘だった。
しかし彼女は日本が大のお気に入りで、
サーと違って良く日本に来ているらしい。
今回も自分のご贔屓の中華料理店での会食を指定してきた。

その中華料理店は、上品なレディのお気に入りとは信じ難い程
薄汚れていた。
涼子の会社からは、社長、専務、涼子が出席し、レディとサーが
加わってちょっと染みの残るクロスをかぶった円卓を囲んだ。
その個室は照明も暗く、何しろ給仕がまったく風采の上がらない
おじさんで、なぜレディがご贔屓なのか涼子は理解し難かった。
間もなくレディがイニシアチブを取り、拙い日本語でオーダーし始めると、
そのおじさん給仕は良く理解してテキパキと働き、皆の賞賛を買った。
涼子はなるほどと感心した。
しかしレディの取った行動は、皆の目を丸くさせるに充分だった。
彼女は円卓に着いている一人一人をゆび指しながら、
そのおじさん給仕に向かって大きな声でこう言った。
「オッチャン!オッチャン!オッチャン!」
皆が驚いている中、そのおじさん給仕は淡々と皆に
『お茶』
を注いで回った。


ハードボイルドOL
伊集院涼子シリーズ番外編

注:先週を読み返してからお読み下さい。

(亀有方面にお住まいの
『おもろい夫婦』さんから
の投稿です。)

その1
>さて、サーオッペンハイマー
>二次会の日本料理屋で
>おばさん給仕に向かって大きな声でこう言った。
> 「オバチャン!オバチャン!オバチャン!」
> 皆が驚いている中、そのおばさん給仕は淡々と皆に
> 『お番茶』
> を注いで回った。
(BYおもろい旦那)

その2
>サーオッペンハイマーの3次会はまた
>中華料理であった。

>レストランのおじさん給仕は淡々と皆に
> 『杜中茶』
> を注いで回った。
>5分とたたない内にもう一人の給仕がやってきて
>まだ飲み終わっていないのに
>テーブルからTEA CUPを下げ始めた。
>1、2次会ですっかりオッペンハイマー夫妻の
>ペースに乗せられていた涼子は、
>思わず叫んでしまった。

>「トチュウジャ!トチュウジャ!」

>いつもクールな涼子の思いがけないジョークに
>皆、大喜びだったが
>一人涼子は後悔し、「ふっ」と苦笑をもらしたのだった。
(BYおもろい女房)





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