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1997/07/11
Weekend Theater ID:52

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。

ハードボイルドOL
伊集院 涼子シリーズ

第21回
「培養」

「これは・・・、何てことでしょう!」
意外なほどこぎれいな実験室で、クールな涼子もさすがにうろたえた。
目の前に並んでいる少し太めの試験管を
ドクター・リーバイスの言われるが儘、天眼鏡で覗いた
涼子は 背中がじっとり汗ばむような感じがした。
その試験管の中には、大きさにして3センチ位の『腎臓』が
育っていた。
「発育の促進方法がこれからの課題だ。ちゃんと機能する大きさに
育てるのに5年も掛かってたら、移植を待っている患者が皆死に絶えてしまう。」
「これを移植するんですか?」
「そう。これは先天的な腎疾患の患者の遺伝子から発生させた『腎臓』だが、
健康な腎臓に育っている。これを本人に移植する。」
「なぜ先天的な異常が発現しないのですか?」
「理由はまだわからん。だがこれで腎疾患の絶滅の可能性が出る。
後は発育の時間短縮だ。そこでサー・オッペンハイマーに資金援助を
お願いしている。」
「しかし、心臓や膵臓でなくなぜ腎臓なんですか?」
「だって患者が絶えないじゃない。よく言うでしょ。」
「え?」
「『むじんぞう』」




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