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2009/09/04
Weekend Theater ID:692


おはよ~。

白露の頃。
朝晩に冷風が感じられますね。

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。


新人記者サエコ 2

「歌舞伎」

サエコは民主党本部のエントランスに研修の為、先輩番記者とつめてい
た。
処遇が注目の小沢代表代行と党本部で会談中とあって、驚くほどの数の
取材記者がいた。
どうやら鳩山代表が出てきた。反射神経だけは動物並みのサエコは咄嗟
に代表の前に飛び出し、行く手を遮る形になった。歌舞伎役者のように
手を前に突き出し、片足けんけんで飛び出だしたサエコはやはり反射神
経だけで思わず聞いた。
「ど、どうでしたかっ!」
手を突き出し、片足立ちのまま、まるで見得を切るように首を鳩山代表
に向けながら、歯を食いしばった。
ちょっと驚き、サエコの様子に失笑しそうになった鳩山代表は、サエコ
を排除しようとする警護を抑えて落ち着いた声で言った。
「小沢氏に幹事長を依頼しました。」
「おお!」といいながら他の記者達はサエコの頭越しにマイクを差し出
し、何か聞こうと声を出そうとしたが、
サエコの反射神経だけの質問と、サエコの良く通るが不快ではない声に
押された。
「小沢さんはやるといいましたか?」
「はい。快く受けていただきました。」
ここぞとばかり他の記者が質問をしようとした瞬間、サエコの質問に周
りが黙った。
「じゃ、小沢さんの役まわりは当然弁慶ですよね?ね?義経はだれです
?義経は!」
凍った雰囲気の中、少し唇の端を笑いを堪えるように上げた鳩山氏が言
った。
「それは勧進帳じゃ・・?」


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