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1997/11/28
Weekend Theater ID:72

さて、今週もいよいよ週末。
一週間お疲れ様でした。
忙しい中、一服の清涼剤。
ご存知、金曜ホラー劇場。
お楽しみください。ハードボイルドOL
伊集院 涼子シリーズ

第29回

「面接」

涼子の会社ではタミール語が堪能なアシスタントが
必要で、日本語学校と大学の留学生にアルバイトを
募集した。涼子はその面接の受け付けを頼まれた。
面接の最後は間甘いもの屋で相席したあの、「バングラデシュ」
の男性だった。
「ア、コノアイダハドウモデシュ。コノカイシャノカタデシュカ。
オドロキマシュタ!」
「あら、あなたこそタミール語が話せるなんて驚きだわ。うふふ。
今日の面接管の専務は厳しいから、がんばってね。そうそう、
出来ればその発音、気を付けたほうがいいわ。」
「アリガトウ。ワッカリマシタ。」
面接が終わり、涼子は専務にそれとなく今の男性の印象を尋ねた。
専務は言った。
「ボンクラデシュ。」


いよいよパリ行きを賭け、その試合は始まろうとしていた。
選手の誰もが大観衆に囲まれたグラウンドを緊張の表情で見つていた。
途中から監督交代した岡田監督の、技術より人の和を大切にする
昔ながらの日本の手法が効を奏し、ここまで勝ち進んだ。
しかしさすがに選手は皆、イランを相手の最終戦に顔を強ばらせていた。
これではいけないと監督は、緊張をほぐそうと皆に言った。
「イ、イランなんか、たいしたことないさっ。だって国が
あるところが『中東』はんぱ・・・なんちゃって・・・。」
つまらないジョークに選手達はみな思った。
「イランことを・・・」






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